小保田円照院:火渡り法要

鋸南町の小保田地区にある円照院というお寺で火渡りの法要があるよと教えてもらい、見学に行ってきました。小保田は歩いたことのなかったエリアなのですが、保田の平野部と山間部の境目辺りのエリアになります。

円照院は長狭街道を見下ろす小高い丘の上にある寺院です。小保田は長狭街道の北側に集落が広がっていますが、円照院があるのは南側。駐車場も用意されていて、見学の人たちのクルマでギッシリでした。

法要は13時開始とのことでしたが、少し早めに着いてお寺の墓地を見て回りました。宝永年間の墓碑があったりしてかなり歴史のあることが察せられます。

鋸南町史を読むと江戸時代より前の創建と思われるが年代は不明とのこと。武田石翁の手による叟阿(そうあ)の句碑があるとのことで、現地でも目にしていたが、そんな由来があるとは知らずスルーしてしまったので写真はありません・・・orz

円照院の本堂はこのようになっていて、火渡りの準備が行われています。時間になると続々人が集まり、バスで団体さんもいらっしゃっていました。

時間になると法螺貝を吹きながら山伏たちと神主さんが一緒にお寺へやってきました。仏教の法要に神主が加わるという神仏習合の形が行われているのは大変珍しいとのこと。

神主さんの御払いの後、山伏の鉞、刀、弓を使ったお清め(この言葉があっているのかは分からないけど)が行われました。

続いて法要の趣旨が読み上げられ、能登半島地震犠牲者供養の言葉が心に残りました。

高く上がる火柱と般若心経の合唱の迫力というか世界観に圧倒されます。

その後に火渡りが行われ、炎の中を和尚様が渡っていかれました。

そのあとは一般の参列者による火渡りです。法要によって清められた火の上を渡ることによって、無病息災となるという意味があるそうです。

こちらの火渡りは10年ほど前に現在の住職により始められたものとのこと。地域の文化として、またコミュニティの場として素晴らしいものだと感動しました。毎年1月の第三土曜日に行われるとのことなので、来年も観に行こうと思います。