みささぎ島と富士山

みささぎ島と浮島

勝山海岸から撮ったみささぎ島の写真です。みささぎ島は大黒岩のある岬の先にある小さな島で、奥にあるのが浮島です。

みささぎ島にはヤマトタケルにまつわる伝説が残されています。ヤマトタケルが東国へ遠征した時のエピソードです。以下に古事記を引用します。

それより入り幸でまして、走水の海(※)を渡りたまひし時、その渡の神浪を興して、船を廻らして得進み渡りたまはざりき。
ここにその后、名は弟橘比売命白したまひしく、「妾、御子に易りて海の中に入らむ。御子は遣はさえし政を遂げて覆奏したまふべし。」とまをして、海に入りたまはむとするときに、菅畳八重、皮畳八重、絹畳八重を波の上に敷きて、その上に下りましき。
ここにその暴浪自ら伏ぎて、御船得進みき。
ここにその后歌ひたまひしく、
 さねさし 相模の小野に 燃ゆる火の 火中に立ちて 問ひし君はも
とうたひたまひき。
故、七日の後、その后の御櫛海辺に依りき。すなわちその櫛を取りて、御陵を作りて治め置きき。
※浦賀水道のこと

ヤマトタケルの一行が浦賀水道を渡るとき嵐に遭遇し、后である弟橘比売(オトタチバナヒメ)が海神の怒りを解くため海に身を投げたという悲劇です。

この入水した弟橘比売の亡骸が流れ着いたところが、このみささぎ島だと言われています。
(ちなみに弟橘比売の衣の袖が流れ着いたところが袖ヶ浦の地名の由来になっています)

毎年8月16日に鋸南町の伝統行事としてみささぎ島の灯篭流しが行われます。実はまだ灯篭流しは見たことが無いので、次回は是非行ってみたいと思っています。
鋸南町商工会 灯篭流し:http://www.kyonan.gr.jp/tourou.html

佐久間川河口のみささぎ島と富士山

佐久間川にかかる渚橋から撮った写真がこちらになります。鏡のような川面と東京湾に沈む夕日の風景、その先にある富士山もはっきり見えています。すべての時が止まったかのような静寂に満ちた世界です。

みささぎ島と富士山

富士山とみささぎ島の組み合わせがあまりに良かったのでズームでもう1枚。本当に画になる景色です。