内房線エリア

海側丁場1





内房線の通っている鋸山の谷筋を辿っていくと車力道の跡が現れ、そこの終点まで進んで石垣をよじ登ると広大な広場が出現します。元名ダムの裏にある車力道と違い、足元が不安定で倒木も多く、野生動物もたくさんいるので、この場所の探索はちょっと勝手が違います。
途中、戦時中のものと思われるコンクリート柱が1本だけ倒れた状態になっていたり、防空壕らしき横穴があったりと軍事施設っぽい痕跡もあり、トラックを使った物資集積所のような雰囲気があります。
そしてコの字形になった大規模な丁場が現れました。高さは15-20mくらいでしょうか。掘割が存在せずいきなりドーンと現れる存在感は印象的です。
切通し


そこから道に沿って上に上っていくと大きな切通しが出現しました。壁面がゴツゴツしており、石切りのノミ跡が見られないのでかなり古い時代ものか、もしくは石切りではなくて純粋に道を通すために作ったものか、どちらでしょう?
ちなみに切通しの反対側にも道が通じていて、そこを進むと有料道路に到達しました。
切通しの際は平場になっており、そこからさらに1段下がったところにも平場が確認できました。やはりトラックの駐車場といった感じであり、石切りのストックヤードとは全く違う雰囲気です。
海側丁場2


掘割のところから尾根上に進むと海側丁場1の上に出ます。この場所にも石切り場が存在していました。

こちらの丁場は海側丁場1の真上にあり、丁場を上から覗き込むことが出来ます。
転石丁場
切通しを抜けた先の広場で周囲を見渡すと、そこから上の方に白い壁面を確認したのでそちらへ向かいます。


ごつごつした車力道らしい石を踏みながら進んでいくと、予想通りに石切り場でしたが、大分小規模なものです。岩1つを削ったという感じで、斜めに削られていることから古い時代の遺構であることが分かります。

石切りの初期は山頂から落ちてきた転石を削ったという話も聞きますので、これは巨大な転石を削った後であろうということで、転石丁場と命名しました。