自動売買
目次
自動売買の仕組み
自動売買とは
自動売買とはある一定の条件で売買するプログラムを稼働させることでトレードを行うことで、システムトレードと呼ばれます。自動売買プログラムは業者によって販売されていますが、自作することも可能です。
24時間常にプログラムが動いてトレード条件に合致したところで売買を実施します。これを使用すればトレードチャンスを逃すことなく、またメンタルに左右されることなく本当の意味で機械的なトレードを行っていくことができます。
自動売買プログラムを動かす環境

自動売買はMT4のExpertAdviser(=EA)というMT4上でプログラムを実行する機能を使用することで行います。自分のパソコン上で使用しているMT4でEAを稼働させることもできますが、パソコンの電源を落とすとEAも停止してしまうので、24時間動き続ける端末を別に用意する必要があります。
VPSという仮想端末を利用できるサービスがありますので、これを契約してリモートデスクトップ接続して利用する形になります。VPSはインターネット上で稼働する端末ですので、自宅のパソコンの電源を落としても動き続けています。(VPSの利用には月額の利用料がかかります)
VPSサービスを提供しているところはいくつもありますが、MT4はWindows上で稼働するソフトですので、Linuxを間違って選択しないようにしてください。ここではVPSを2つご紹介します。(いずれもWindowsです)


このVPSにMT4をインストールして、用意した自動売買プログラムを設定することになります。
自動売買プログラムについて
販売されている自動売買プログラムについて
自動売買プログラムは様々な業者が販売しています。プログラムには業者独自のノウハウが詰まっていますので、どういう条件でトレードするというトレードロジックは非公開となっています。
レンジに強いとかトレンドに強いという謳い文句はありますが、基本的には公開されている成績を見て決めるという形になります。ただ私自身は販売されているプログラムに対して懐疑的で、過去に2回購入したものはいずれも資金が消えてしまったという経験をしています。
マーチンゲール法は絶対に避ける
私が過去に資金を飛ばしたことのあるプログラムはマーチンゲール法を資金管理に採用していました。これはエントリー後に相場が逆行したらポジションを積み増しするものです。
どこかで相場が戻った時に、トータル利益になるように決済するので一見すると利益が出続けているように見えます。この方法は一定の範囲内で相場が上下している限りは”基本的に”負けることがなく、利益が増え続けるものです。
ただし例外があって、想定以上の方向に向かった場合は資金が一気にゼロになります。相場が想定外の方向に逆行するというのは珍しいことではなく、最初の2か月で資金が倍になったと喜んでいたら、3か月目にすべて吹き飛んでしまうという結果になりました。
そうならないために損切りというものが本来あるのですが、それをしないプログラムは上手くいくように見えても絶対にどこかのタイミングで破綻します。
購入に際しては「このプログラムはポジションの積み増しをしますか」とサポートに問い合わせてみましょう。「積み増しは行いますが、弊社独自のプログラムによって問題ありません」みたいな回答は嘘ですので気を付けて下さい。
公開されている成績が長い期間のものを選ぶ
損切りを確実に行っているプログラムであれば安心そうですが、そういう訳でもありません。「20XX年X月からX月までのトレンド相場で”だけ”ものすごい利益が上がるプログラム」の成績を公開しており、成績自体に嘘はないものの、その時期以外の相場ではボロ負けするという話も聞きます。
それを回避するには恣意的に切り取られた期間ではなく、できるだけ長い期間の成績が公開されているものを選ぶというのが解決策ということになるのかなと思います。
商品購入後になってしまいますが、MT4のストラテジーテスターで様々な期間の成績を確認してみるのも大切な資金を守る方法だと思います。
自動売買プログラムを自作する場合
自動売買プログラムはMT4上でmql5というプログラム言語を使って組むことができます。インディケーターの値を駆使してエントリーと決済のロジックを組んでいくので、プログラムの知識のある人はやってみるのも面白いと思います。
やってみてわかるのはインディケーターのサインだけで勝ち続けられるプログラムを組むのは本当に難しいということです。たいていの場合、利益が一方的に減り続ける展開になります。
私自身も24時間稼働させるプログラムで継続で気に利益が期待できるものをまだ作れていません。ただ、こういうアイディアで作ったら役に立つかも、というものはありますのでそれをご紹介します。
特定の場面でのみ稼働させる
あらゆる相場に対応したプログラムを組むのはものすごく大変ですが、特定の場面にだけ対応したプログラムであれば難易度はぐっと下がります。
たとえば明確な上昇トレンド中の押し目を形成しているところで、移動平均線のゴールデンクロスでエントリーするEAを稼働させたとすると、上昇トレンドが継続しやすいというダウ理論に従って利益を伸ばせる可能性が出てきます。
これであれば自分の相場判断で負けやすい相場を回避できるので、勝率はかなり上昇するでしょう。それそろ反転上昇しそうだなと思ったらEAを稼働させて放置、その日の相場が終わったところで結果を確認していEAを止める、というような使い方が考えられます。
仕事の昼休みに仕掛けておいて、家に帰ってから結果確認ということができるので、相場に張り付く必要はありません。
決済専用のEA
同じように自分で作成して活用したことのあるのは決済専用のEAです。私はトレンドフォローのロジックですが、エントリーして相場が伸びていっているところで深夜になってしまい、翌朝出勤となるとそのままにはできません。
指値を指しておくというのも良いのですが、できるだけ利益を伸ばしたい場合、移動平均線のクロスが発生したら決済するというだけの機能を持つEAを作成して活用しました。これがあればトレンド終了したことろで自動的に決済されるので、安心して就寝できます。
プログラムの資金管理
資金管理がトレードでもっとも重要であるということは既に記事にしていますが、自動売買においても同じです。トレードするロットをパラメータで設定するというやり方もありますが、プログラムは口座の状況を気にせずに動き続けるので、資金が減った時に想定以上のリスクを被ることになりかねません。
私は口座残高のX%が損失になるように調整してロットを計算するメソッドを作成して、EAを作るときは必ずこれを組み込むようにしています。ロット計算の公式は資金管理の記事にて記載していますので参考にしてください。