レンジ相場のトレード

レンジ相場の特性を生かしたトレード手法

レンジ相場とは一定の価格帯の中で相場が上下を繰り返している相場を言います。トレードとは相場の中で一定の規則性がある部分を捉えて行う行為ですので、レンジの中の規則性を見つけなければなりません。

トレンドが伸びない

レンジ相場内は大きな動きが発生してもレンジに押し戻されてしまいます。売りと買いの圧力が拮抗しているということであり、トレンドフォローでは大きな利益が期待できません。

逆に言えばトレンドが伸びないという規則性があるともいえるわけです。

上図はレンジ相場のチャートです。相場が上下に激しく触れながらもトレンドが発生することなく、上下のレジスタンスラインによって押し戻されています。

ここに相場の行き過ぎを捉えるボリンジャーバンドを入れてみると、バンドのラインにタッチ後に戻されていることが分かります。なので2σにタッチしたことを確認してエントリーを行い、ミドルラインで決済するようなロジックというのは考えられます。

ラインで反発する

さらに言うとレンジのレジスタンスラインが機能しているというのもレンジ相場の規則性です。

このラインとボリンジャーバンドの2σが合致したところで、ローソク足の形状の反転サインが出ているのであれば、かなりの確率で反発するであろうということが予想されます。

単純なボリンジャーバンドの2σタッチに比べるとトレード回数は少なくなりますが、その分確実性は上がります。

ボリンジャーバンド以外でも、レンジ相場に強いと言われるストキャスティクスなどのインディケーターを使用してみても構いません。ラインで反発するというレンジ相場の特性を踏まえた上で、使いやすいものを選んでください。

ボラティリティのある相場でエントリーする

もう一つ、レンジ相場のエントリーで気を付けるべきは、ボラティリティがある相場でトレードするということです。

例に挙げたチャートは上下に相場が激しく動いており、ボラティリティが高い状態であることを示しています。ここでは売りと買いの圧力が拮抗しており、大きな買い圧力が出て相場が上がると、次に大きな売り圧力が出て相場が押し戻されています。

こちらのチャートのように上下の圧力がないレンジの場合、ボリンジャーバンドのバンド幅が縮小しており、そもそも利益になる値幅が確保できません。バンド幅が狭まっているということはスプレッドを加味するとほとんど利益が取れないということになります。

私は動きの少ない東京時間にユーロ系の通貨でボリバン2σタッチでエントリーしすれば高勝率ではないかと考えて、試してみたことがありますが、実際は損益比が悪くなりすぎて全く利益になりませんでした。

狭すぎるレンジはトレードを避けることも大切です。

レンジ相場のブレイクを捉えるトレード手法

ブレイクアウト手法に使えるレンジ相場とは

狭いレンジ相場が形成されていた場合、これをブレイクアウトした瞬間を待ち構えてトレンドフォローのエントリーを行うことも手法として使用できます。上下の圧力が拮抗していたところから、どちらかの方向に振り切れたのならば、その後のトレンドは大きく伸びていくでしょう。

条件としてはトレンドが発生しやすい状況であるという相場の環境認識が得られた場合です。単に動きがないだけであれば、今後もその状態が継続して、ちょっとしたヒゲに引っかかっての損切りになるかもしれません。

上位足がトレンドの終盤

私が考えるブレイクアウト手法に使えるレンジ相場の条件としては、まず第一に上位足のトレンドが終盤にかかってきているということです。すでに大きくトレンドが発生しきった状態でのレンジ相場は反対方向の調整波が開始する可能性があります。

トレード時間帯の切り替わり

トレード時間帯については既に記事にしていますが、新たなトレーダーが参入してくることで相場に動きが出やすい場面です。

東京時間におとなしかった相場が、ロンドン時間の開始とともにトレンドが発生するということは良くあり、そのような時間帯を狙ってのエントリーは手法として成立します。

上位足のラインがある

ここでもラインの話が出てきますが、日足や週足など大きな時間足のライン付近ではレンジ相場を形成しやすいという傾向があります。このような場合、サポートラインが強力に機能していますので、それを根拠にしたトレードが可能です。

4時間足のトレンドが終盤にかかっているところで日足のラインに到達してレンジを形成したのであれば、レンジブレイクで相場が反転する可能性が高いと言えます。反対にレンジを形成後に日足のラインをブレイクしたのであれば、4時間足のトレンドが調整を経て再度推進方向に動き出したということが言えます。