FX検証方法

過去検証の大切さ

トレードロジック通りにトレードする練習

FXのトレードに取り組むに際して、最も重要なのは過去検証です。

ロジック(手法)自体は販売している商材を購入しても良いですし、自分で作っても良いです。私は購入した商材をカスタマイズすることで自分用のロジックを作成しました。

自分が使用するトレードロジックがどのような場面でエントリーするのか、決裁はどのタイミングで行うのか、これをしっかり身に着けることがまず大切です。

いざトレードするという時に、エントリー条件を見落として入ってしまい、負けトレードになってしまうことは私自身も何度も経験があります。相場は常に動いているので「よし入ろう」というときに焦って見落としてしまいがち、トレードロジックをその通りに行うことは意外に難しいものです。

負けやすい相場を見極める練習

過去検証して自分にロジックを身に着けると同時に、勝率はどれくらいが期待できるのか、最終的な利益はどうか、負けやすい場面はどういう相場か、といったことが分かってきます。トレンドフォローの場合、レンジ相場では負けが多発しますが、現在の相場がトレンドかレンジかという見極めもある程度経験の蓄積が必要になります。

検証する相場についても短い期間ではダメで、いろいろな相場状況で試してみる必要があります。例えば上記はユーロドルの週足チャートですが、2014年は大きく下落してトレンドが出ていますが、2015年から2016年にかけてはトレンドが全く出ていないで揉み合っています。

私がFXを始めた頃はドル円はレンジを作りやすく、ユーロドルはトレンドになりやすいと言われていましたが、このように相場状況によって相場の様子は全く変わってしまうのです。こうした相場に変化にも対応するため、例えば「4時間足を3年分」といったように長期間でのトレード検証を行うことをお勧めします。

負けが多発している場面はロジックが有効に機能していない場面なので、そうした場面を回避するようにエントリー条件を修正したりして、自分のロジックをブラッシュアップしていきます。修正したロジックで同じ期間のトレードを繰り返し、ロジックが固まってきたら別の通貨ペアで同じように長期間の検証を実施していきます。

トレードノートを付ける

何度も練習を繰り返すことで、自分のロジックを信じられるだけの自信が生まれてきます。そこまで出来たら実際の相場でトレードを開始します。最初はデモ口座か10万円とかの少額からスタートして、毎回のトレード結果を記録していきます。

チャートのスクリーンショットを撮って印刷するでもいいですし、ノートに手書きするとか、エクセルに張り付けてコメントを入れるとかでもいいです。私はWebサーバを立ててブラウザからトレード記録を見れるようにしていますが、この辺は使いやすい方法でやってください。

トレードした日付と通貨ペア、相場判断した内容、エントリー/決済ポイントととその根拠、それに対する振り返り(ロジック通りできた、エントリーが早すぎる/遅すぎた、相場判断で見落としがあった等)を記録していきます。

トレードノートの復習

毎回のトレードの際に付けるトレードノートですが、書きっ放しにするのは勿体ないです。

週末はトレードすることがないので、その時間を利用してその週の自分のトレードを振り返って振り返りノートを付けます。

私はノートに手書きでチャートを書いて、その時の判断条件と、後から見直した時に気付いた点を書くようにしています。これをすることで、相場と向き合った時に自分が見落としていた点が分かりますし、ロジック通りエントリーしているつもりが、実はロジックの条件から外れていたということも分かります。

そうした気付きを書いていくことで自分の負けパターンが浮かび上がってきて、その後の相場に向き合う時の改善につながっていきます。

過去検証のやり方

MT4を使用した過去検証

相場検証を行うにあたって最も手間がかからないのはMT4を使用する方法です。

相場が動いている平日であれば、最新のローソク足にフォーカスが当たってしまうので、メニューの「更新情報と共にチャートを自動スクロール」をオフにしておきます。

そうして任意の日付を表示してF12キーを押すと、チャートがローソク足1本分進みます。これを使ってエントリーしたポイントにチェックを入れ、決裁ポイントに×を入れて検証を進めていくことができます。

ForexTesterを使用した過去検証

ForexTesterはFXの過去検証を行うことのできる非常に便利なツールです。MT4では確定したローソク足での検証になりますが、ForexTesterではローソク足が上下に動いて確定するまでの動きも再現されています。

そのため、急激に上昇した相場が一気に戻されてヒゲになったりという状況をリアルに体感することが可能になります。もともと買いを狙っていた場面で、突発的な急上昇があってぐんぐんローソク足が伸びているようなところだと、ロジック無視して飛び乗りたくなる衝動にかられますが、それを慌てずに見送ってしっかりチャンスが来るのを待つといったことを疑似体験できるのは大きなメリットです。

こちらがForexTesterでの検証画面です。エントリー/決済が表示され、ラインやインディケーターの使用も可能です。通貨ペアもいろいろ選択できるので、本当に検証するのには便利です。

私はForexTester2を長年使用していますが、現在はForexTester5がリリースされています。有料ではありますが、FXで勝つためにはとても重要なソフトです。FXの商材を買うよりも、私はForexTesterを買った方が有効だと思っています。

ForexTester公式HP

MT4でプログラムを組む

最後はMT4のストラテジーテスターを使用する方法です。メニューの「表示」から「ストラテジーテスター」をクリックすると表示することができます。その中でエキスパートアドバイザーを選んで任意の通貨ペアと時間足を指定して実行することで、そのロジックが稼働した場合のトレード結果を出力することが可能です。

これはエキスパートアドバイザー(EA)を実行して過去検証する方法ですので、自分の使用するロジックをプログラミングできることが前提となります。プログラムを実行しての検証ですので「レンジ相場を避ける」といった裁量判断を入れることはできません。

ただし「移動平均線のクロスだけで単純にトレードすると勝率と利益率がどうなるのか」といったデータをとるのにはとても便利です。検証結果のチャートを見ると移動平均線のロジックはレンジ相場で負けが多発することが一目で分かりますし、ロジックをどのように改善するべきかと考える材料として使えます。

エキスパートアドバイザー(EA)については別に記事にしようと思います。