プロフィール
目次
サラリーマン投資家としてスタート
私は新卒でSEとして都内のシステム開発会社に入社しました。
この当時、FXが話題になり始めており「月100万円稼ぐ」というような書籍が書店に溢れていましたが、同時にレバレッジを掛けて全財産を失ってしまったという話も聞くようになり、FXというのは危険なものだという漠然としたイメージを持っていました。
私自身は学生時代に株式投資を始めていましたが、一度購入した株が全然動かず塩漬け状態で、年500円の配当金だけが入ってくると言うところから投資生活がスタートしました。
その少し前にブームになっていた「金持ち父さんシリーズ」の書籍を読んで、投資というものに興味はあったので、就職して給与収入が入るようになってからは、溜まったお金を株式に投入して配当を目的にした投資を続けていました。
特に2008年のリーマンショック時に暴落したREITEをたくさん買った結果、年間の配当収入が30万円に達して、サラリーマンとして満足できる資産が出来てきつつありました。
FXとの出会い
FXとの出会いは、1年間専業トレーダーとして生活していたという後輩が同じ現場に配属されたことから始まります。
専業トレーダーという存在は知っていても、実際に目にしたことはなかったので、本当にトレードだけで生活できる人がいるんだと衝撃を受けました。ちなみに彼が会社に就職した理由は「毎日トレードだけやっていると、やりがいも何もなくなってダメ人間になるから」というものでした。
そういうことができるならやってみようと、100万円でFXの口座を開設して兼業トレーダーとしてデビューししました。
テクニカル分析のことは全く分からず、ファンダメンタル分析でFXに取り組みました。当時はギリシア債務危機で「ユーロが危ない」と言われ続けていたので、1万通貨でユーロ円の売りを仕掛けて、1円先で決済するというトレードを1年間続けていました。
100万円の資金で1万通貨のトレードなのでリスクはとても小さく、年間利益は20万円ほどになったと思います。損切りという概念を理解しておらず、よほど逆行したときに決済して仕切り直したことが1回だけありましたが、それ以外は利益確定するまで放置するというスタイルでした。
メンタルを病んで方針転換

FXと出会って1年後、仕事上の転機が訪れました。これまで自分が仕事してきた内容と全く違うスキルが要求される現場に配属となり、全く仕事が出来ず、上司もパワハラ気味で常に圧力が掛かり続けるような状態が3ヶ月続いたのです。
そこでは技術の吸収・習得に一生懸命に取り組み、何とか評価も貰える状態で仕事を終えることができたのですが、そこから2つ目の現場で再び未経験の分野の現場に配属され、そこの上司もパワハラ気質でストレスの限界を突破して心療内科の門を叩くことになりました。

結局、適応障害の診断書を貰って1か月間有休を使って会社を休みました。その1か月の中で自分自身を振り返り考え続けた結果、今の仕事は本質的に向いていないなという結論に至ったのです。
私は自分がきちんと理解できることであれば仕事は早いのですが、未経験の物事に対しては理解が遅いスロースターターです。さらには過去にいじめられていたトラウマがあり、自分でそれを克服したと思っていたのですが、1年間に2回のパワハラ案件に関わったことで、それが復活してしまいました。
顔から血の気が引いて立っていられなくなるような状態で、常にビクビクしながら仕事をするのは勘弁してほしいところ。パワハラ気質の人間というのは必ず居るもので、会社が決めた現場を数か月から1年程度の期間で変わりながら仕事をしていくSE業界のスタイルでは、定年までに必ず同じような体験を複数回することになる。
今回は1年間に2回その経験をする羽目になり、自殺はしなかったものの、何度かその考えが頭をよぎったこともあり、定年までに体験する何回かの中に実際に実行する可能性が無いとは言えません。トラウマを抱えながら苦しんで自殺してしまった場合、心安らかには絶対にならないので成仏できないで地縛霊にでもなりそうだなという結論に達しました。
会社に依存せずに生きるためには

会社の仕組みに依存しないで生きていくためには何があるだろうと考えた時、3つの方法が思い浮かびました。
- ヤフオクなどを利用した転売ビジネス
- Webサイトを作成してのアフィリエイト
- FXで専業トレーダー
転売については内容も良く分からず、ヤフオク自体も利用したことがなかったので取り組む気になれず、アフィリエイトについては興味のない分野に対して宣伝できるほどの知識をつけるのは楽しくなさそうだったので止めました。
この3つの中で、既に元専業トレーダーを知っており、FX投資自体も1年間経験があったことから、FXで専業トレーダーとなって会社の決めた人間関係に依存しない人生を送ろうと決意したのです。
FX商材を買ってトレードを始める
本格的に専業トレーダーになるには、これまでのように適当なトレードをしてはダメだと考え、FXについて学習するのに何かないかと探していたところ、購読していたメルマガで紹介されたものがあったので、その商材を購入しました。
もともと持っていたFX口座を使って120万円から、その商材の通りにトレードしましたが、どうも上手くいきません。サポート窓口に問い合わせたりして、どうやら「ライン」というものが重要だということが分かってきたので、同じ系統のラインを学べる商材をさらに購入しました。
サポートに質問を何度も出し、自分のトレード結果を検証して分析し、合宿セミナーにまで出掛けて行って講師の先生に直接質問をぶつけたり。メンタルを病んでリタイアしてしまったことから会社もリハビリとして、比較的楽な現場に回してくれていたので、その間にとにかく一生懸命分析と検証を行い、講義動画はノートに乗って復習もして、受験勉強でもここまでやらなかったという位に全力で取り組みました。
試行錯誤の日々
その結果、ラインはきちんと読めるようになり、合宿セミナーでも「もう勝てるようになってますよね」と言われるようになりましたが、何故か成績は下り坂を続けました。
相場は読めているのに勝てない、ということから何かヒントがないかと別の商材を購入して同じように勉強しても、やはり勝てません。さらに別の商材も購入して、相場に対する理解はより一層深まったものの、やはり勝てません。さらにさらに別の商材を購入してもやはり勝てません。
商材を購入すると最初の1ヶ月は収支がプラスになるものの、2か月目、3か月目はロジック通りやっているはずなのにマイナスになり、そこから行き詰って別の商材を購入するというループが続きました。
利益が出るようになって専業へ
なかなか勝てるようにならず、商材を買い続け日々の中で、一つの手法に出会いました。これはマーチンゲールを使用した手法で、初心者でも必ず勝てると謳っていたものでした。
マーチンゲールは自動売買などでよく使われる資金管理法で、想定外の方向に相場が走ると口座資金がすべて吹き飛んでしまう危険度の高い方法なのですが、その商材は損失許容範囲をかなり大きく取っており、相当ひどい逆行にならない限り負けないというものでした。
私はこの手法をカスタマイズして取り組み、その結果ロジックが本来想定していない月利30%という高い利益率を安定的に出すことに成功しました。
こちらの記事に書いていますが、FXは一度安定的に利益が出るようになると、雪だるま式に資金が増加していきます。私はこの時1年間で資金を3倍に増やし、月収は150万円に達しました。
同時にこれまで取り組んできたマーチンゲールを用いないロジックでも月利10%を確保できるようになりましたので、これだけ稼げるようになれば会社に居る理由はないとばかりに退職し、専業トレーダーデビューを果たしたのです。
専業デビュー・・・しかし
トレード資金が1800万円に達し、いよいよその成果を日常生活に反映できるかというタイミングで私は大失敗しました。
FXの口座資金から確定申告の税金分を出金し、同時にある程度の金額を株式投資に振り分けるなどの資産の再編を行いましたが、その時にマーチンゲール法のロジックをこれまで通りのロットで始めてしまったのです。
口座から資金を出金したのだから、エントリーするロットサイズもそれに合わせて縮小しなければならなかったのに、「どうせ勝てるから大丈夫」という驕りが間違いなくありました。
その上、会社を退職しているので何としても勝たなくてはならないというプレッシャーから、決められたロジック外でロットを積み増したりしてヒヤヒヤする場面を何度か迎え、含み損が貯まっていても我慢するべき場所で全額失う恐怖に耐えられずに損切りするということで、資金が激減してしまいました。(ちなみにロジック通り持ち続けていれば結果的に利益が出ています)
普通に損切りを入れる月利10%のロジックも、絶対に勝たないといけないというプレッシャーから負けが続いてしまい、これまで営々と積み重ねてきた資産を取り崩しながら2年間をかけて専業トレーダーとして負け続けるという残念過ぎる結果となってしまいました。
再び兼業へ、そして発見
とうとう私は取り崩すべき資産もなくなってしまい、一度離れた業界に再就職せざるを得なくなってしまいました。幸いにして10年間現場で培ってきたスキルと経験があるので再就職は問題なく、お金を貯めながらトレードの勉強をやり直すことになります。
コンサルのサービスを購入して負けトレードの分析やアドバイスも求めましたが、「資金管理もきちんとできていて、エントリーするときの根拠も明確なので、続けていけば勝てますよ」という内容。それが勝てなくて困っているという状態が更に2年続きます。
そうしている中で、Facebookのグループに公開したトレード結果の画像に対して「入るのが遅いですね」というコメントがありました。
「トレンドフォロー手法なので遅いのは仕方ないだろう」と思ったのですが、ちょっと引っかかるところがあって、過去トレードを見直したり分析し直してみてみました。
トレンド方向に向かってラインが機能しているのを確認してからエントリーしているのに、相場が伸びないで逆行することが多く、それに延々と苦しんでいたのですが「もっと早く入る」「次のトレンドが出るのを待つ」という視点を得たのです。
「トレンドの初動でエントリーする」という観点で見ると確かに私のトレードはトレンドの終わり近かったことが分かりました。マルチタイムフレームで相場を見ていたので「どの時間足の初動をとるべきか」という点についてルールを決めるまで大分かかりましたが、そうして改善されたロジックによって月利20%という好成績を出すことができました。
「これは遂に壁を抜けた!」と思いましたが、やはり1-2ヶ月経つとマイナスになって利益が継続しません。またしても試行錯誤を続けましたが、次第にモチベーションが低下していきました。
そんな中、YouTubeでハイトレFXさんの動画で、これまで自分が悩んできた内容がそのまま語られているのを見て目が覚めたような感覚になり、改めて自分の問題点を見直しました。動画を全部見てノートに取り、過去トレードを見直したり、リアルトレードの反省をしたりして再勉強。
マルチタイムフレーム分析のやり方に問題があったということが分かり、それに従ったトレードと分析を繰り返して勝率が上がりつつあります。