MACD
MACDとは

MACDは2本の移動平均線(EMA)の乖離を可視化したものです。こちらのチャートではMT4デフォルトのMACDと、MACDで使用しているEMAを表示しています。
よくみてみるとシルバーのメインの山と2本のEMAの乖離幅の形状が一致していることが分かると思います。
そして縦線はEMAのクロスが発生している場面ですが、そこで上方向にできていたMACDの山が下方向に形成されています。
赤い点線はシグナル線でここで生成されているMACDの値の移動平均となります。なのでMACDメインの動きよりやや遅れて反応しています。
MACDの使い方
シグナルのクロス

MACDの使い方としてはMACDのメインの山と点線のシグナル線のゴールデンクロス、デッドクロスをシグナルとして売買します。
上のチャートを見ればわかりますがシグナルのクロスはEMAのクロスが発生するより前の段階で発生します。MACDの値が2本のEMAの乖離幅で計算される以上、トレンドの勢いが失われてきているところ(=EMAのクロス発生前)でサインが点灯します。
そのため、単純なMACDのシグナル点灯だけでエントリーすると、その後の反転上昇の前に揉み合う相場で損切りになる可能性があります。シグナルとして活用する場合は、ほかのインディケーターやラインとの組み合わせで無駄な負けを出さないような工夫が必要です。
0ラインを基準

次の使い方はMACDの0ラインより相場が上か下かと判断するものです。MACDの山が上向きに形成されているので買い目線、下向きに形成されているので売り目線という判断材料にします。売買シグナルというよりは相場環境を認識するために使用します。
すでに触れていますがMACDは2本のEMAの乖離幅によって値が形成されますので、0ラインより上下の判断は2本のEMAがゴールデンクロスしているのかデッドクロスしているのかというだけの話になります。
ダイバージェンス

最後にMACDのダイバージェンスについて解説します。ここに出したのは同じチャートですが、相場の急騰が発生する前の下落相場に注目してください。下落に伴ってMACDの山が下方向に形成されていますが、安値を更新しているにもかかわらず、山の高さが低くなっています。
このように相場が下落しているのにMACDが上昇している状態をダイバージェンスと言います。これは下落の勢いがあってEMAを引き離していた相場が、徐々に勢いを失ってEMAに接近していることを示します。つまりMACDのダイバージェンスが発生している時はトレンドが終盤に近付いている可能性があるということです。
トレンドフォローの手法の場合、MACDのダイバージェンスが発生するとエントリーを控えるという判断が可能となります。調整波を形成している場合は相場反転のシグナルとしても使用できるでしょう。