トレンド発生からの戻りを認識するチャートパターン
目次
チャートパターンを認識する重要性
トレード手法を決めて実際にチャートに向き合い始めると「こういう場面ではどうなんだろう?」と疑問を感じることが多々出てきます。そういう迷いを放置しておくと、本来のロジック外の相場形状であっても許容範囲内のように思えてきて、そこからトレードスタイルが崩壊することになってしまいます。
なので、こうしたチャートの動きは経験によって見極めて身に着けることが大切なのですが、自分がトレードしようとした際のチャート形状を並べていくと、ある程度パターンというものが見えてきます。
戻りのチャートパターン
私の手法は上位足の方向に向かってトレンドが発生するタイミングをとらえてエントリーするものです。エリオット波動でいう調整波から推進波が発生する場面です。
基本的にはトレンドラインのブレイクを確認してトレードする訳ですが、実際に私がトレードしていった結果、いくつかのパターンを見つけました。もちろん、これ以外の形状になることも多いのですが、そういう場面はロジック外としてスルーするようにしています。
パターン①:波形を付けながらトレンドラインをブレイク

最初は下落の調整波から上昇方向に推進波が発生する場面です。トレンドラインをブレイクする上昇が波形を付けながら連続している状態の場合、いったん小さな調整波を付けてから上昇して勢いが出ていきます。
もちろん、ここで調整波と思ったらした抜けしてトレンド転換になる場面もありますが、そういう場合はエントリーを検討したけど負けを回避できて良かったねとなります。
私の長年の負けパターンは、トレンドラインをブレイクした波形でエントリーして、そこから発生する小さな調整波で損切りとなり、損切後に相場が上昇していくというものでした。トレンド方向に向かってきちんとラインをブレイクしているのに、何故負けるのかを散々考えた末に出した結論です。
こうしてチャートをパターン化したことで、小さな調整波を作らず上昇した場合は自分の形ではないなと諦めることができますし、トレンドラインをブレイクしたところに小さなトレンドラインを引いておいて、このラインをブレイクする調整が出るまでは待つと決めることができます。
エントリーするパターンがルール化されていれば、目の前で上下する波形に心を動かされることはなくなります。
パターン②:勢い良くトレンドラインをブレイク

①とは違い、トレンドラインを勢いよくブレイクした場合です。この場合は相場に勢いがあるので、波形を付けて再上昇するところを狙うことが可能です。
もちろん勢いが付き過ぎて波形を作らない場合もありますが、そうした場合はタイミングがつかめないので見送ることにしています。
これを決めてから、突発的な動きに飛び乗って高値掴みをした挙句に損切りになるという悲しい負けパターンを回避することができました。実際、調整波がレンジ相場に移行するような場面においては、こういうことが良く起こるのです。
パターン③:トレンドラインを勢いよくブレイクするが反転する

ここでは下落の調整波のトレンドラインをブレイクしており、相場に勢いもあるのでエントリーしたくなりますが、実はその前の波形がレジスタンスラインとして機能しているという場合です。
トレンドが伸びるだろうと思ってエントリーしたら・・・ということで、調整波から推進波になるところを狙っていくと、実は上位足のトレンド終了であったということになります。
波形の頂点から下落しているので、パターン①のようにトレンドラインブレイクからの小さな調整波を待っていればかなりの確率で回避できます。自分がエントリーするときに、ひょっとしたらこのパターンではないかと警戒していれば、ライン付近での相場の動きを見て利確ライン手前で決済して抜けることも可能です。
パターン④:トレンドラインブレイク後にレンジ形成する

トレンドラインブレイク後にレンジ相場を形成するパターンです。パターン③は逆行していくものでしたが、ここれはレンジを形成しています。
揉み合いのレンジをブレイク後にサポレジ転換が発生し、ここからトレンドが発生します。トレンドラインをブレイクすると、もう必ずトレンド方向に動くように思いますが、焦らずチャンスを待てば分かりやすい場面というのはやってくるものです。
パターン⑤:トレンド終盤でレンジを形成する

こちらは下落した後で調整波を形成せずにレンジ気味に揉み合う場面です。そこからレンジをブレイクする上昇があってから一気に反落して再びトレンドを形成していきます。
上に飛び出ることなく下落するパターンもありますが、そうした場面は私のトレードパターンではないので見送ることにしています。
波形のパターンを補助するインディケーター
こうした戻しのパターンを認識する際に、相場形状以外に目安となるインディケーターを利用すると、相場が分かりやすくなります。私は長期のEMAを使用して、相場反転のポイントと一致したとことでトレードするようにしています。
他にもストキャスティクスやボリンジャーバンドを使用するとか、工夫の仕方はいろいろあると思うので、チャートパターンも含めてトレードの確度を高めていく取り組みを行ってください。