ストキャスティクス

ストキャスティクスとは

ストキャスティクスとは一定の期間内における現在価格の位置を表したものです。相場の価格変化を敏感にとらえることができるのでトレンド相場というよりはレンジ相場向きと言われることが多いインディケーターとなります。

こちらはストキャスティクスを実際に表示させたものになります。期間は5に設定しているので、点線のローソク足から現在までの間の値幅内で、現在価格がどのくらいに位置にあるのかをチャート下部にあるサブウィンドウに表示しています。

ストキャスティクスの値はサブウィンドウの実線部分で、ここでは値幅の15%の位置にいることを表します。点線はこのストキャスティクスの値の移動平均となっており、実線の鋭角な動きがマイルドになっています。ここでの移動平均線の設定値は3です。

MT4におけるストキャスティクスの設定パラメータは%K期間(=ローソク足の本数)、%D期間(=移動平均の期間)、スローイングの3つです。

スローイングは実線の値を移動平均化したもので、ここでは分かりやすく1にしていますが、MT4のデフォルトでは3となっています。

MT4のデフォルトは5,3,3ですので、ローソク足直近5本の価格の移動平均が値幅のどの位置にあるかを実線で、その値の更に3移動平均を点線で表す設定です。

ストキャスティクスの使い方

ストキャスティクスの使い方としては2本の線のゴールデンクロス/デッドクロスでエントリーを行うのが一般的です。

上記チャートの通り売りエントリーのシグナルが点灯するのは大分早い段階で、トレンド転換が頻発するレンジ相場では有効と言われるのが分かります。

勝率を上げる工夫

ストキャスティクスは単独で使用すると頻繁にシグナルを点灯させますので、ほかの条件と組み合わせて使用するのが有効です。

ラインとの組み合わせ

例示したチャートではその前の相場のライン付近でデッドクロスが発生しています。このように機能すると考えられるライン付近でのシグナル点灯をエントリー条件とする方法があります。

売られ過ぎ/買われ過ぎエリアからの反転

サブウィンドウ内の点線で表示されているのは20と80のラインで、ここまで到達すると売られ過ぎ/買われ過ぎと言われます。ですので売られ過ぎのエリアでゴールデンクロスが発生すれば、ここから先は上昇していくであろうということが想定できる訳です。

このラインより下でのクロスは無視するようにすればトレード回数は少なくなりますが、勝率の高いトレードが期待できるでしょう。

また決済する際の基準としてクロスのサインを待たずに、このエリアに到達したことで決済するという方法もあります。

トレンド相場でのトレード

ストキャスティクスが相場の売られ過ぎ/買われ過ぎを示すのであれば、トレンド相場においてトレンド方向へのシグナルが点灯したときだけトレードするというのも1つのやり方です。

売り方向のトレンドが出ている相場で、ストキャスティクスのデッドクロスが発生した場面で売りエントリー、ゴールデンクロスで決済をしてみました。

トレンドフォローの手法では初動でエントリーして持ちっぱなしになるところですが、ストキャスティクスを使用してスキャルピングでトレードするとすれば、このように回数を重ねることができます。

しかもトレンド方向へのエントリーなので高い勝率を確保することも可能となります。