移動平均線を使用したロジックの検証

EAを使った検証

FXの過去検証の記事でEAを使用した検証方法を紹介しました。今回は検証用のEAを組んで実際にパフォーマンスを見ていきたいと思います。

移動平均線を使って検証してみる

移動平均線はトレンド相場に強いインディケーターと言われています。それが本当なのかを検証します。

検証条件

今回作成したEAはEMAの35と10を使用しており、EMAのゴールデンクロスで買い、デッドクロスで売りを行うロジックです。ロットは0.1ロット固定としており、EMAのクロスが発生するまでは損切りをしません。

トレンド相場

MT4で検証用に作成したEAを、トレンドが発生している相場で動かした結果がこちらになります。

トータルでプラスとなり、勝率80%で損益比は1:7という素晴らしい結果になりました。負けになっているところは調整方向の買いエントリーが伸びなかった場面です。

レンジ相場

同じEAを今度はレンジ相場に適用してみました。トータルではマイナスとなり、勝率40%で損益比は2:3となっています。

相場が上下に不規則に動いているため、トレンドが頻繫に転換して勝率が悪いです。発生したトレンドも全然伸びていないので、利益額で勝率の悪さをカバーすることもできていない状態です。

検証結果をどう考えるか

検証結果を分析する

実際にシンプルなEAを使ってみると、トレンド相場とレンジ相場の成績がこんなにも違うということが分かったと思います。

これを踏まえた上でトレードにどう生かすかを考えてみると、まずレンジ相場でのトレードを避けるというのが真っ先に浮かびます。

そしてトレンド相場で負けたのが調整方向に向かっている場面でしたので、トレンド方向に向かってのトレードを行うことで勝率をさらに高めることができると考えられます。

改善方法を考える

そうするとトレンド方向を判断するために100や200といった長期のEMAを追加するというやり方は有効そうです。長期のEMAより相場が下に位置するときはデッドクロスのシグナルでしかトレードしないというルールです。

そしてトレンド相場とレンジ相場を判断する基準を自分の中で明確化します。サポートレジスタンスのラインを上位足で引いておき、それを上下どちらかにブレイクするまではトレードしないというのが私のやり方です。

これをオシレーター系のインディケーターでシステム的に代替する方法もあるかもしれません。もしくは上位足と現在の時間足が共にデッドクロスしている時だけ売る、といった方法も考えられます。

そして損切りの設定ですが、突発的な事件や指標発表で急上昇する可能性もありますので、決裁のシグナルが点灯する前であっても損失が許容額以内に収まるような損切のルール化も必要になります。

考えたアイディアを再び検証する

こうして新たなインディケーターを加えたりして再度EAを流して結果を検証します。検証は何度も様々な通貨ペアや期間を用いて行い、そのロジックの有効性を確認していきます。

そうして使いやすいロジックを作り上げたらForexTesterを用いて自分で使ってみる。そしてトレード方法を身に付けたらリアル相場に適用して実績を積み重ねる。FXのトレードはこの繰り返しになります。